『魔法詩篇とらいあるぐるハートA's』




詩篇 〜INSIDE OF A WILDERNESS〜

第八話 FATE OF DARKNESS


会話設定


「」=人間の会話
【】=場所、他
『』=回想
≪≫=ディバイス英語、もしくはドイツ語
<>=ディバイス日本語
()=人間思っていること


































―――――――――――――――――――――――――目に映るのは死んだ真実――――――――――――――――――――――――






――――――――――――――――――――――――――――――知らぬ事実は殺された真実――――――――――――――――――





――――――――――見極められぬ汝は真実を隠し、振り上げた夢で真実をねじ曲げる―――――――――――――――――――――





――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――幻を背負いし者には安らぎを―――――――





――――――――――――――――――――時を見とどける者には強き意思を―――――――――――――――――――――――――




























「転入生を紹介します。っと言ってもみなさんがよく知っている方達ですけど」






「なのは!?」






「フェイトちゃん?」






【不破飛翔】
【御神菜乃葉】






 黒板に白いチョークで書かれた字は小学生には見慣れない漢字だった。






「二人はなのはさんの御兄妹がなさっている剣術を免許皆伝なされて、伝統に則って改名なされたんですよ」






 朝会が終わるとアリサが話しかける。






「それにしても、フェイトは分かるけど、あの運動音痴のなのはが剣術!?しかも修得したっていうのが信じられない」






「アリサちゃん、赤子の手を捻るくらいの運動神経しかないなのはちゃんだけど、そんな言い方はひどいと思うよ」






 となりで、すずかが遠慮しがちにフォローになっていない、むしろ追い討ちを掛けた言葉を言い放った。






「あははっ、剣術はちゃんと使えるってわけではないけどね」







 菜乃葉は基本的に御神流の剣術の基礎である「斬」「貫」「徹」を使えない。だがこの短期間で奥義之極を除くすべての奥義を使え
るようになった。






 もともと得意だった暗器は美由希を驚かせる程だった。






「でも、菜乃葉はすごいよ。あれだけ飛針と鋼糸が使えるんだから」






「フェイトちゃんこそすごいよ。剣術は美由希おねーちゃんより強いんだから」





 逆にフェイトは暗器の扱いはあまり得意とは言えないが、剣術体術に関してはすべて修得した。






『でも、あはは、もうあんな特訓はいやかな』






『わたしもやだ』






『『でも負けるわけにはいかない』』






『『全力全開っ』』






『『真剣勝負!!』』






 二人は見つめ合う。





「ほらほら、また二人の世界を作らないっ!」







 傷つき、挫けそうになった時、何かを一つ失った時、あいつの声が聞こえた。






【お前はいつまで俺の仮面を背負っているつもりだ】






 キーンと電話やテレビの活動音に似た音が聞こえた。






 この頃頻繁に聞こえるこの警告音....






『モンスターが狙うのは、人だ。たくさんの人数を確保するためには....』






「学校か?!」






 真司は、近くの小学校に向かった。






「っ!?」






 それは、誰の声にならない声だったのか....






 フェイトの目の前には独りの青年が血を口から垂らしながらも優しい顔を向けていた。






 カードデッキを窓に向けると、青年の腰にベルトが現れ装着する。






「変身」






 青年は声と同時にカードデッキをベルトに挿入した。






 すると、フェイトがエリヌースになったときの姿に似た漆黒の鎧を青年は身に纏っていた。






「ぐっ」






 声を上げそうになるのを堪えて鏡の中に向かっていった。






 ベルトのデッキから任意のカードを引く。






〈サバイブ〉






 疾風のサバイブ、自身の契約モンスターの強化カード。






 鎧が、契約モンスターが青と金色の線か゛入るが、ベースは黒のままだ。










 その頃リアルでは、二人ががんばっていた。






 ユーノがメタモルフォーゼで待機していた為、瞬時に空間魔法を使い、学校の教室という閉鎖空間を無限回廊にする。






《protectionpowerd》






 突然の事態に二人は、いや、正確には二人のディバイスがアクションを起こした。






 レイジングハートはラウンドシールドでクラスの全員を守っていたが、相手の攻撃に広範囲のシールドは耐えられなく面のみのシー
ルドを張っている。






 対してバルディッシュは、新たなバリアジャケットを生成し、SAVE MEは、元々だが、殺傷設定でシューティングモードを展開する。






 フェイトの魔力特性、戦闘スタイルを無視し、防御と安定性を重視した銃撃モード。






 撃った時の反動はバリアジャケットに衝撃を抑えられていてエリヌースにならなくても平気だ。






 威力は凄まじく、直線上、発射線上にいたモンスター達を障害物をものともせずに殺す。







 十分は経っただろうか。生徒のほとんどが気絶しているなかで、なのはに起きてほしくない事態が起きる。







―――――――――――――――――――――――――――フェイトに魔力の急激な低下による身体異常がみられない。






――――――――――――――――――魔力なんて使ってないのだから。






 なのはは、ブラックアウトに陥り、レイジングハートがカートリッジを使用しながらがんばっていた。



































〈トリックベント〉
〈ソードベント〉






 漆黒の戦士がカードを召還剣にベントインすると、両手剣が現れて、戦士は10人に分身した。






 鮮やかにモンスターを倒した....だが、未だに龍騎の戦闘スタイルが抜けきれていない真司は、機動性の高いシャドウ、蓮の戦闘ス
タイルで無理を行っているため、体にかかる負担は大きい。







――――――――――――――――――バタ―――――――――――――――――――――






 リアルに戻ると青年は倒れる。






「あっ、」






 なのはは青年のところに向かおうとするが、まだ完全にブラックアウトから復帰していないため、体がよろける。






未だにモンスターがたくさんいる中、フェイトは――――――――――――






「―――どいて」






 フェイトは単体のシューティングモードからディバイスモードに戻したSAVE MEを折りたたみ本体裏面にある指紋認証部分に指を撫
でるように触る。






 すると、表面に数字が光学敵に表示された。






 フェイトは555とボタンをタッチする。






 通常のバリアジャケットに戻る。






 胸付近にはリンカーコアが輝いていた。






《LIMIT ACCEL》






《START UP》






〈3〉






 黄色い魔法陣がモンスターの人数と同じ数出現する。






〈2〉






 その魔法陣に フェイトはバルディッシュを突っ込ませる。






〈1〉






 サンダーレイジでモンスターが一瞬で倒される。






<diformation>






「大丈夫ですか?!」





「よかったふ゛じで」






 倒れた青年の頭をフェイトは抱える。






「しゃべらないで」






 フェイトは必死に治癒魔法を掛ける。





 だが、痛みを和らげることしかできなかった。






「きみに、これを」






 すでに視力を失った青年は、手に離さずにしっかりにぎるそれをフェイトに与えた。――――託した。






「カードデッキ?」





「ごほっ」






「蓮、やっは゜り俺、お前には....れな....ったよ」






 デッキと共に握っていた手がフェイトの手から滑り落ちた。






『俺はやっは゜り人をモンスターから守りたかったんだ』






「また....なの」






「リニスも「真司」さんも」







 理の剣士は、力を使うたびに何かを喪っていく。






 君の世界で、諦めることなく、なにが現実で、なにが嘘なのか?









『私は、魔導士としては、もう戦えない』

『だから、例え―――殺すことになっても………』

『次回、詩篇 〜INSIDE OF A WILDERNESS〜 第十話 それは嘆きと弔いの哀歌なの!?に「ドライブ、イグニッション」』








一体、何が起こっているのか。
美姫 「真司とは何者?」
と言った所で、次回も待っています。
美姫 「待ってます」
ではでは。



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