不破特断ファイル〜信じ続ける勇気を下さい〜 10話#1-StrikerS編-STANDING-BY-LOVE-SIDE-






















 特断ブレッツエリスターとは、
 平和を願い、平穏を守り続ける『不破』恭也の願いを叶えようとしたエリスが、過剰とも言うべき行為から設立した........
 『法務省特別断罪隊』を示すものである。



















 きっかけは何だったのか、カリムは自分の能力で占いをしていた。










 『天より堕ちし信愛、切なる叫びが呪縛を解く』









 『その側には救愛有り』




 占いの結果は、ベルカのとある聖典の一節で、世界が聖王と共に終焉を迎える時に人々を救う為に信愛の騎士が活躍するというものだった。



















 管理局が宣伝のために制作するアニメーションがある。


 結構好評でターゲットを三歳から十歳以下の男の子としていたが、最近になって変化が起こった。


 俗に、このアニメーションをストライカーシリーズという。


 第1作は、八歳の主人公が傷ついた魔導師を助けて、傷が癒えるまで代わりに魔導師になり、ロストロギアを倒していく物語。


 第2作は、1作の設定を引き継ぐ。1作の主人公は、戦いの末に、仲間を失ってしまった。その仲間の息子が管理局員になり、提督
になるまでの苦悩と抗争を描く。


 第3作は、前作、前々作の設定は引き継がず、しかも、主人公は初の女の子である。


 父親が伝説のディバイスマイスターと呼ばれていたため、主人公はディバイスマイスターを目指し勉強をしながら日々を過ごす毎日
だった。


 そんな日々が続くと思っていた時に友達と遊びに行った場所で犯罪に出くわす。


 友達の命に危機が迫って、怒った主人公は、父親の作ったディバイスで母の形見であるそれを手に取り事件を解決した。


 それがきっかけで、武装隊に引き込まれていく。自分の将来に苦悩しながら選択を迫られていく物語。


 最新作の第4作は、最年少魔導騎士である主人公が管理局の闇と戦っていく物語。


 シリーズでは初のノンフィクションのアニライズ化。


 オープニングを飾るのは、主人公の声を担当し、自身も管理局員であるダイスケ・ナカジマ。


 エンディングを飾るのは、リンディ・ハラオウン。


 なお、第4作は映画化が決まっている。


 プロモーションでは、afterSTORYで、主人公が再び戦いの場に戻ってきた所から始まる。


 因みに、

     第1作はストライクバトラー
     第2作はストライクバトラーセカンド
     第3作はエースストライカー
     第4作はディアストライカー
     映画化 ディアストライカー〜断罪〜


 どれもキャッチフレーズがある。


『魔導師始めました』


『未来、変えませんか?』


『託された想い知ってますか?』


『壊れた愛、繋ぎ止めます』


『最初で最期の約束の魔法』


 ディアストライカーは例外で実写である。


 等と管理局rikiに記載されている。


「既婚者だってのに、何でこんなにファンメールが多い」


『もともとこの家も大きくないしな。もう手紙を置く場所がない』


 氷は、地球の自宅に送られてくるファンメールを読むのにうんざりしていた。待宵宛てのファンメールも送られてくるので、軒並み家はパンク状態になっている。


「燃やすか」


『燃やす? 全部読んだのか?』


「いや、ソファーの上に置いてある段ボールとテーブルの上にあるものだけだ」


 ソファーの上には、百通程が入りそうな段ボールが八個放置してある。


『いいのか?地球では条例というものでゴミについては処分方法が決まっているのでは?』


「忘れた」


『いくらお前の家でも魔法は使えないだろ?』


「仕方ない、あれでいいか」


『雨上がりで、昼間に、駐車場で花火と一緒に燃やすのか?』


「でもなぁ、たまに変なもの仕込みやがる奴がいて危ないことにかわりはない」


『変なもの?』


「契約カード、呪符、ぜったい、管理局サボってる。手紙爆弾、健康促進魔法を登録したディバイスと偽った精力増強の魔法の登録さ
れたものとかまともな危ないものの方が対処がめんどくさくなってるよ」


『そうだな、手紙爆弾なら普通に分かるだろうしな』


「魔法サーチに引っ掛からない質量系だけなら仕方ないとは思うが、魔法系の手紙爆弾まで監査素通りだしな」


『そ、そうか』


「?」


 携帯のメール着信音が鳴り響く。氷はメールを読んだ。


【III LV4】


『っ!? どうした?』


 いきなり場の空気が変わって流石に待宵もどもる。


「ああ」


『なんだ。救難信号か?』


「たまに恋占いやってるけどな、本来この占い「星詠」と言うんだが、その結果が本当に悪い結果のときに自動的に通知される」


 携帯アプリとメールの連動サイトを開設して副業収入を得ている氷だが、そのすべて入院代になっている。


「LV4は最高レベルの災がおこる」


『それにしても、占いもできるとは底知らずだな』


「そうでもない。小説書くのは苦手だぞ。じゃ、経過診断に行ってくる」


「おとぉーさーん、僕ヴィーヴィーに会ってくるよー」


『私は勤務に戻るぞ』


「ほい」



















 6課初出動後、地上本部に出張するなのは達隊長陣、氷は聖王教会お墨付きの医療施設の受付のソファーで眠っていた。


「肩いてぇ」


「ベッドでちゃんと寝ないからです」


 受付のソファーに陣取っている氷と話しているのは、この世界においては研修生であるはやての専任医師(主治医)だった石田医師だ。


 ここに来た経緯は、はやての住居移転で地球に戻ることが少なくなった為、経過診断を受けることが難しくなったからである。


 ただ、氷としては専任医師がシャマルやミッドの医師では優秀であろうと、全てを任せられる程の人物が一人しか見つけることがで
きなかったのが理由だろう。


「職業病」


「節黎先生の場合、どの職でそうなったのかわかりませんよ」


「システムエンジニアだろ、多分」


「はぁ、そうですか」


 地球で貧血で倒れて出会ってから、医者と患者、先生と教え子という関係が続いている。


「さてと、今日の議題はカウンセリング」


「〜♪」


 結婚行進曲が流れてきた。


「エンバーミングだな」


 背伸びをした瞬間に、揺れを感じた氷は機敏に動き石田医師の周りを現れた恋華と共に囲う。


「きゃっ」


「でかい」


「地震か?」


 力がみなぎり、すーっと何か大事なものが氷の中から無くなった。


「なんだと! くそっ!」


「6課、誰かいるか」


「『ザーザー』」


 通常回線に繋いでみたが応答はない。


『お...とう...さん..ヴィーヴィー、が....』


『ダイスケ?』


「っ!?」


「副官、聞こえるか!」


「は『ザーザー』い、...」


「リミッター解除の承認を、解除は俺がする」


「りょ『ザーザー』かいしました。リミッター『ザーザー』承認します」


 特務回線を使っても映像は映らなく、音声も途切れ途切れで聞きづらいが、確保出来た。


「特断課」


「どうした?氷」


 応えたのはエリスだった。


「こんなに速く仕掛けてきた、戦闘スキルを持ったメンバーが留守で襲撃を受けている」


「何! だから恭也に連絡がつかないのか。待宵を向かわせたが不味いかもしれないな」


「エリス、俺限定で特別断罪法の執行許可を」


「わかった。だが、『恭也』がいない。タイムリミットは6時間だ」


「ああ」


「里恵」


「?はい」


 初めて名前を呼んだ氷に生返事で応える石田医師。


「俺は、騎士として、死人を優先する。今生きてる人が危機に直面していようとも。でも、遺族に、その遺体を死んでるものとは絶対
に思わせない本来のエンバーミングとは真逆の結末を迎えるのが多いリバースエンバーミングを、君に任せる」


「無理です。私は、単独では出来ないです。魔法が使えないですし」


「さっきも言った通り、息子が死にそうになってても、死者を優先する。終わるまで3時間」


「ダイスケは助からない」


「助けられなかったら、俺はどうなるんだろうな。ここで信愛の騎士と名乗れば、何人かは俺を殺しに来るから死ぬのもいいか、クイ
ントに会えるかも知れない。もう疲れた」


「!?」


「医者にとっては脅迫ですよ!」


「じいさんを返せ!」


「お前なんて騎士じゃねぇー」


「かえして」


「皆さん落ち着いてください!」


 警備員が三人を取り押さえる。


「わはははははっ」


「何がおかしい!!」


「なによあんた」


「笑泣き」


「ふざけているのか!」


「―――馬鹿な人達だな。特断ブレッツエリスターは、殺人も許可されている。それに、聖王教会では、信愛の騎士に危害またはそれ
に類することをした者は本人の意思に関わらず、信愛の騎士自ら始末できるんだぞ」


「そんなことあるわけないだろうが!」


「そうだ、そんな嘘っぱち誰が信じるか!」


「そうだ、そうだ」


「残念ながら事実です。」


「カリム、どうしてここへ? 今は管理局に行っているはず」


「私はカリムのシャドウナイトですよ」


「そうか、だが、なぜ表舞台に?」


「『聖王のゆりかご』とのことです。一言ですが、貴方にはこれの意味がわかってどうすればいいかわかるはず」


「………」


「わかった。そこにいる反逆者を処理してくれ」


「はい」



















「どこまで話したかな、―――そう、誰かが救ってくれるのを待ってるんです。だから、石田さんにこっちの世界の医学知識をできる
限り教えてきました」


「救って、どうしてですか?」


「心を繋ぎ止める何かがあっても、救ってくれる人は運命を斬り進むことが出来ない。でも、信愛であるかぎり捨てることは出来ない」


「がぁっ、ごぉ」


 血を吐きながら、魔方陣を発生させる姿に石田医師は吐き気を必至に抑えている。


「っ」


「リミッターは解除できた」


 なのはとの戦闘の時は、出力リミッターが耐えられない程の術式情報を流して、強引に大出力魔法を行使していた。今回はそうでは
なく、権限にダミーを流して解除する。


 何億パターンもの中から、手当たり次第試しているので、失敗した時のエラーのフィードバックは小さいながら、かなりの回数に及
び、氷の体は酷いことになっていた。



「恋華、愛霞」


「ユニゾン・イン」


 本来ユニゾンは一人につき一騎の融合機と思いがちだが、古代ベルカでは、聖王の側近の騎士レベルになると二機の融合機とユニゾ
ンを行っていたという記録があった。


「セレナ、強制ソウル・ユニゾン」


 ティアナをショートヘアにしたそのままの姿のセレナが里恵とユニゾンする。


「我が名は信愛、その名を持って我が君に銘ず。その銘を『救愛』」


 現れた石田医師は、40代とは思えない姿に若返っていた。



















 地上本部は、既に敵のガジェットが大群に囲まれ、高濃度のAMFが発生し、全ての人が閉じ込められていた。


「完全に閉じ込めらたね」


「そうだね、なのは。」


「今のところ、有効打になるような突破口は、ないか」


「多分、6課のフォワード達がこっちに向かっているから、まずは合流しないと」


「あんまりのんびりもしてられないか」


 恭也は、エレベーターの隙間が若干開いたのを見る。


「その工具貸してください」


 恭也はかなり頑丈な棒状の工具を持つと、目付きが変わる。


「離れていてください」


 大きな音で耳を塞ぐ人達。


「すごっ」


「はにゃぁ〜、いつ見ても人間止めてるよ。お兄ちゃん」


 扉は突き喰らい、中心部分が穴を開けて下へ落ちていった。


「何腑抜けてる! 早く降りろ」


「はい、すいません」


「うぅ、最近いじぃわるだよ。お兄ちゃん」


 ワイヤーを使い、魔法で摩擦係数を調整しながら降りていくなのはとフェイトを見送った恭也も、一気に降りていく。ワイヤーすら
掴まずに。


「到着」


「お兄ちゃんは来ないのかなぁ」


「来れないとは言ってないぞ!」


 中に恭也は浮いていた。


「凄い、まだディバイスがないから魔法が上手く使えないはずなのに」


「もう、私達も乗せてくれたら楽だったのに」


「えっ、なのは、何のこと?」


 光学迷彩を解いて現れたのはブレスタージェットだった。


「えっ、魔法を使っていたわけじゃないの? なのは」


「俺のブレスタージェットは、待宵とは違って単独ユニット。名前の通りの腕輪は必要ない」


 微妙に噛み合ってない会話をしながら移動中。


「なのはさん、フェイトさん」


「待宵、何でこっちに?」


「お待たせしました!」


「レイジングハートとバルディッシュです」


『大規模な妨害工作の反応の調査中』


「ありがとうリィン」


「届けてくれてありがとうみんな」


「恭也さん、何で待宵さんの言ってることが分かるんですか?」


「読唇術だ。念話使わなくてもこの距離なら問題ない」


 なのは達は、スターズと恭也、ライトニング、リィン、待宵に別れて行動に移った。


「ギン姉、ギン姉、ギン姉と連絡が取れないんです」


「ロングアーチ」


「グリフィス、どうしたの? 通信が乱れているけど」


「こちらは、ガジェットとunknownの襲撃を受けて、持ちこたえていますが、もう」


 ギンガが戦闘機人と遭遇して戦闘になっていると聞いてから連絡が取れなくなっている。


 なのは達は急いでギンガのもとに急行していた。


「スバル、あんた先行し過ぎ!! 恭也さんは?」


「ブレスタージェットの調子が悪い、これ以上スピードは上がらないようだ」


「まだ大丈夫、ギン姉が心配だからもう少し先に行くね」


「ちょっと、スバル!!」


「しかたないよ、こういう屋内だと空を飛ぶよりスバルの方が速いからね。私たちはできる限り急ごう」


「ギン姉、「ギン姉」、「ギン姉」」


「えっ」


 スバルが見たのは、ギンガの血まみれで髪を掴まれている姿だった。



















 6課管制室には、アラートが絶え間なく鳴り響く。


「もうダメか、投降します」


「ダメ」


「「「ダイスケ君」」」


「あの昆虫に、風穴開けられたのに大丈夫なの!」


「お化けぇ〜」


「うぅ〜ちゅう、てんち、りょが、ふくるょう、ごうふく、ぐんま、ごうらい、しょこう」


「僕は元々生きているとは言えないから」


「生きてるだろうが」


「誰?」


 変な方向にパニクった人達がやっとダイスケの他にも1人存在していることに気づいた。


「お父さん、僕はがまんできないよ」


「ま、まさか氷さんですかぁー!?」


「?そうですよ」


 左手に剣を持ち、ゴスロリファッション、メイクで目元はアイシャドウ、全体的に肌が浅黒く、髪は変わらずロングだが、髪色が銀色
に近い水色とオレンジに近い金髪、瞳は黒と赤、黒と青の色。


 背中には、白と黒の八翼がある。


「ダイスケは、もともと魔力ないから俺の魔力を使っている」


「だから、お父さん虚弱体質」


「それに、死んだことに代わりはないから、禁術使って、お父さんの寿命がへっちゃった」


「それじゃ」


「「いくよ」」











 恭也となのは、ティアナは通信回線を開いたまま会話をしていた。


「ちっ、ギンガ一人だと戦闘になったときに荷が重すぎる」


「お兄ちゃん、神速使って追いつけない?」


「俺はそれ程人外じゃない……と言いたいところだが」


「えっ、ほんとに追いつくんですか?」


「なののは、貸し一つな。後でブレスタージェットのメンテ料金腹てくれ」


『クロックアップモード』


 三秒ほど経ったときに、なのはとティアナの横から声がした。


「なのは」


「えっ、確か1キロ位離れていたはずですよ!」


「先行する」


「了解」


 一瞬風の音が聞こえると、すぐに恭也の姿は見えなくなった。それが、恭也との最期のやりとりになることとは知らずに。


「行かせん」


【プロテクション】


 追いついて見た光景は、前方を囲まれ、バリアジャケットとプロテクションを発動してはいるが、当たれば大けが間違いなしのナ
イフに囲まれたスバルだった。


『リミットブレイク』


「?きょう...にい」


 パラパラとスバルに当たったのは、何かの機械だった。大きな音と共に床下を見た時に人のようなものが見え、それが誰なのか判明
した時に、頭の中が真っ白になった。


「嘘だ、嘘だ、嘘だ」


 自分の怪我も顧みずに同じ言葉と繰り返すスバルに、穴だらけとなった恭也は言った。そんな恭也を見ているスバルだが、ところど
ころ機械が見え隠れしていることには見向きもしなかった。


「す、ばる。いけ『ザー』ド、ア『ザー』ド」


『マスター権限をスバル・ナカジマに変更』


「はい」


『そうだ、ギン姉を助けられれば、恭也さんも助かる』


「ヒールバード! アタックバード! 行くよ、マッハキャリバー」


「ギン姉は、空だね」


「行くよ、バーズ達」


 マッハキャリバーのコアがヒールバードにより修復され、アタックバード取り込まれる。


 ヒールバードとアタックバードが合体し、1羽の鳥の姿になる。




















【マッハキャリバーが全機能を停止しました】


「スバルは!」


「スバル! 応答してスバル」


「レイジングハート、スバルはどこにいるの」


「だめです。通信は開いているんですが、スバルの応答がありません」


【ポイント987−993。上空1000メートル程ですが、急激に上昇中】


【ヒールバード、アタックバード経由で映像出します】


「ヒールバード、アタックバードって、恭也さんもいるの?」


「多分違うと思う、お兄ちゃんの動きにバードシリーズは対応できないはずだから」


「じゃ【映像きます】」


「えっ、」


 そこに見えたのは、ブレッツコードの様に、空を飛ぶ車だった。その運転席には見たことのある戦闘機人がいた。


「スバル」


「なのはさん、恭也さんをお願いします」


「わかった、無理はしないでね」


「……」


「スバル、そんな高度上げたら」


「ねぇ、聞いてるの!!」


 敵を追って、急激に上昇するスバル。スバルの声に阻まれて、届かないティアナの声。


「スバル!  そんなに高度上げたら、いくらあんたのバリアジャケットでも……」


「もっと、もっと高く!!」


「追いつけ、追いつけ、追いつけぇーーーーーー!」


「タイプ・ゼロ、しつこい」


「突き放す。捕まっててね。ハイパースピード」


「えっ、目が見えない」


 ブラックアウト現象がスバルを襲った。


「ギン姉、返せよ。ギンねぇ」


 追いつけないことを見せつけられたスバルは、力なく倒れた。


「メモメモ、っと、性格が塗りつぶされるのはこれで終わりね」












 襲撃を受けた6課のすぐ側で、気絶しているエリオとフリード。


「こわさないで」


「私たちの居場所をこわさないで」


「そのねがい」


「その想い」


「俺が」


「僕が」


「「叶えてあげる」」


「「だから」」


「「泣かないで」」


 その言葉を皮切りに、体が軽くなるのを感じるキャロ。


「もう、笑顔が無くなるのは嫌だから」


「だから、僕は思う。救いたいと」


「キャロ、激情でボルテールを召喚しても良い。だが、何のために俺は治癒の魔法を教えたんだ」


「あっ、はい」


「でも、よく頑張った。後は任せなさい」


 なのはの収束魔法、放出系である「スラーライトブレイカー」のようにダイスケの周りに光が集う。


 よく見れば、それは、幾千もの栞だった。


「リミットブレイク、ホワイトナイト」


 ―――世界は白夜と化した。


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【聖王のゆりかご内部に突入した氷とダイスケ】


【なのはとヴィヴィオとの戦いを見続ける二人】


【ヴィヴィオが唱えた約束の魔法】


「特断法、特別断罪法とは、世界に大きな影響を与えようとも、例え世界が消えても断罪するという意味がある」





うーん、緊迫した状態みたいだけれど。
美姫 「どうなるのかしらね」
だな。それじゃあ、今回はこの辺で。
美姫 「それじゃ〜ね〜」



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